ドキドキしながら出勤した。おやつに持ってったキットカットのチョコを親分にあげたら、そこに「キット大丈夫」とメッセージがあったみたいで、親分が独り言のように
「良かった…食べないで取っておこう。私、不安なの。常に不安を抱えて生きているの」
と言うもんだからビビった。いつも明るく振る舞っているのは相当ムリしてんだな〜と意外だった。
私の方は筆記試験合格して、実践の方のテストも一回目合格、最終テストを月末に控え、晴れて来月から1人デビュー予定。それを前に親分が「今日の私の現場に一緒に入って」とのことで同席させてもらった。
そこで、なんともまた幼虫の発言を目の当たりにすることとなり、私はうろたえた。相手を選ぶのに躊躇している、つまり全く相手にピンときていない人を相手に、親分は「早く選べよ…！」的にイライラしてきて、ボールペンをひたすらカチカチ、カチカチ。
固まった作り笑顔で
「あのね、どれ選んだって一緒よ一緒！この年齢になったらね、ときめきとかワクワクなんてもう無いんだから、そんなの基準にしちゃダメ！ねー！ときめきなんてもう無いよね！」
と私を見て同意しろと言わんばかり。私も仕事の為に「そうですね（汗）」と言うしかなかった。けど、いよいよになったら、とても罪深さ感じて、この職場も早々と辞めなければならなくなるな、と少し思ったよね。自分に嘘ついて金を得る行為だもの。
それに親分、本当の相手に対しては忘れていたドキドキやワクワクが蘇って、もう二度とそんなセリフを言えなくなるんだろうな…と思ったら、自分が親分の仕事生命を握ってしまってるような感覚になってしまった。
もう一つ。帰り際、親分は、またもや年齢差のある関係を望む人達を非難していた。まあ確かに己の姿や年齢もわきまえず、若い人を望む人達が沢山いるのも事実なんだけど、そこまで言わなくても…と思う。それだけ本人が意志を貫くからには、若い人達の中に自分の本当の相手がいる可能性だってあるよね。親分の両親は確かに本当の相手同士だと思うので、半分は正しいこと言ってると感じるし、占いやなんかも思いきり素直に信じたりよく考えたりするタイプ。霊感や直感もあるから、たぶん相手の画像見せたら何かしら感じると思う。もし見せたら、その時には…今みたいに年齢差のある関係を非難した自分とか、年取った人間は子供を望む事を法律で禁止すればいいんだという発言を後悔するのかもしれない……。
