娘の残していった荷物、要らないそうだが、それでも、これだけは取っておきたいだろうというものを振り分けていたら、恐ろしい本が出てきた。
アナイス・ニンという人の日記。
父親との肉体関係が生々しく書かれていて、もし私が本当の相手同士という概念を知らなかったら思わず吐いてたわってくらい。結局、この方、父以外と何人も結婚してるし、ただの男好きな人って感じもするけど。
年末年始あたりに書いた気がするんだけど、たしか、年末、娘の機嫌が物凄く悪くなった時があって、Hのことを気持ち悪いと言い続けていた。テストの結果が良かった時に
「ますます好きになっちゃったよ」
と言ったらしいのだ。
その後、大学の話とかチラつかせられたんだろうか「冗談だと納得した」とは言ってたけど、
冗談でも気持ち悪いわボケ!!
私の母にも当時色々そういう事を打ち明けていたらしい。母も
「もう、あの人、ただでさえ気持ち悪いのに。娘が大きくなってから急に父親面して。手を握って、これがお父さんの手だよ、とか言ってきたらしいよ。今更。ずっとあんたたちの存在を隠してきたくせに。他の生徒たちの前でも、娘だということは明かしてなかったでしょ。あの人は、都合の悪いことはみんなそうやって隠してきたの!私なんて最初から分かっていた。いつになったら気付くんだろう、ってみんなで言っていたんだよ」
はい、本当の相手同士で一応結婚してる母がそう言ってます。本当の相手と出会ってその人の仕事を手伝ってる姉も私の本当の相手を嫌っています。
これってどういうことでしょう。
本当の相手に会ってたら少なくとも他のそういう人を祝福しませんか?
どういうわけなんでしょう……。